2012年9月1週号

■今月のひと言

『人間』は良い情報よりも悪い情報を信じる

一般に人間は、良いことよりは悪いことの方を信じやすく、また悪いことは実際以上に誇張して考えやすい傾向をもっている。
新聞やテレビのニュースを真実だと思っているがとんでもないことだ。現在のメディア情報は、かなり割り引いておいたほうがいい。また、我々のなかにも情報をねじ曲げてしまう習性がある。
人は否定的な情報を過度に信用してしまう傾向がある。つまり「不利なことを教えてくれるのだから、おそらく正確なのだろう」と思い込んでしまう。「もしこれが本当ならたいへんなことになる」という恐怖が、その情報の信憑性を高めてしまう。
ある実験である人のプロフィールで「良い点が 3 つ、悪い点が 1 つ」書かれていた。単純に考えると、その人は好かれると思うが、これが逆の結果になった。人は否定的な情報に注意をむけやすいことが分かった。
人の判断は期待や欲求に影響されるため、人は期待や欲求に適合する事実ばかりを集めようとする傾向がある。
A さんは優秀という期待があると成功した過去のことばかりが頭に浮かび、ちょっとしたミスは見過ごされる。B さんは無能という思い込みを持っていると、元気がないときさえ、「あいつは怠惰だ。
休んでばかりいる」と見てしまう。
人は良いことよりも悪いことのほうが信じやすい。また、自らの期待や欲求によって、目が曇ってしまうことも多い。
人の持つ情報処理のクセに気づくことで、ビジネス、人間関係・・・に役立てください。

■集客・営業・広告・販促に役立つ心理マーケティング

『想定的略奪感』

あなたは「ちくしょ〜、何であいつが持っているのに、俺は持っていないんだ!」という感情を抱いたことがありませんか?これを利己的な想定的略奪感と言います。

想定的略奪感は次のような場合に生じます。
(1)個人がある事物Aを望んでいる。(2)他者がAを手に入れているのを知る。(3)自分にもAを手に入れる資格があると感じる。(4)Aを手に入れることは不可能ではないと考える。(5)自分がそれを手に入れていないのは自分が悪いからだと思えない。という条件が揃った時である。
(参照「社会心理学キーワード」)

だから、例えばあなたが金融商品や資産形成のアドバイスを行なっていたとして、「これらの金融商品はおススメです。」「資産形成のアドバイスをします。」という説明ではなく、次のようにすると相手の心理の中に想定的略奪感が生じる可能性があります。

「あなたは幸せになりたくないですか。実はあなたと同世代である40歳代の平均年収は*****円で、持ち家保有率は**パーセントです。その資産価値は平均***千万円です。これは***総研が発表している統計データです。もし、今のあなたにこれだけの資産が無いとしても、これから3年であなたが今より年収を上げて、マイホームを手に入れることは不可能ではありません。

毎日毎日会社のために真面目に働き、家族のために心身をすり減らして働いているあなたこそが幸せを手に入れるべきなのです。もしあなたが経済的な幸せを手に入れたいと願うなら、それを実現するポイントは戦略的な資産計画にあるのです。
ぜひ、今日から資産形成を目指しませんか。」

このような説明であれば「(1)個人がある事物Aを望んでいる。(2)他者がAを手に入れているのを知る。(3)自分にもAを手に入れる資格があると感じる。(4)Aを手に入れることは不可能ではないと考える。(5)自分がそれを手に入れていないのは自分が悪いからだと思えない。という条件が揃った時である。」
といった流れでの誘導になっていますので強い行動動機が生まれやすくなります。
セールストークや広告コピーの作成時に応用して利用してみてください。きっと、その効果を実感できるはずです。

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◆集客・営業・広告・販促・マーケに役立つビジネスコラム 2012年.9月2週号

■集客・営業・広告・販促に役立つ心理マーケティング

『理由があると動きやすい』

「10万円の商品が今日は特別に3万円です。」と言われると、買い手には「不良品じゃないのか?」「何か怪しいなあ。」という心理が生まれます。

しかし、自分が売る側に立った時には「安いよ!安いよ!お買い得だよー。」と連呼している人がいます。これでは買い手の心をつかむことはできません。
人間には「何故そうなのかを説明する理由」が必要なのです。

「本来10万円の商品ですが、ワン・シーズン型落ちの商品です。決算前なので格安で販売します。」
「来月店舗改装なので赤字覚悟で処分します。
現品お持ち帰りという条件で今日は3万円で売ります。ただし、3台限りです。」
などと理由をつけると納得する人が出てきます。このように、もしあなたの商品やサービスが安いのなら、何故安いのかの理由を説明することが必要です。

実は心理学の実験からも人は理由がある方が相手の言うことを受け入れやすい傾向があることが分かっています。コピー機の順番待ちの列の先頭へ行き、こう言います。
「すみません、先にコピーをとらせてもらえませんか?」
この時の承諾率は 60%。そして、「すみません、急いでいるので先にコピーをとらせてもらえませんか?」
というように理由を付け足したときの承諾率は 94%にまで上がったのです。

人間は理由があると相手の言い分を受け入れやすいし、動きやすいわけです。
さて、あなたのセールストークには理由が含まれているでしょうか?

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◆集客・営業・広告・販促・マーケに役立つビジネスコラム 2012年.9月3週号

■集客・営業・広告・販促に役立つ心理マーケティング

『自己開示』

「実は私は子どもの頃にこんな体験をしたことがあり・・・」
「最近こんなことで悩んでいまして・・・」
「趣味でこんなことをやっているのですが・・・」
といった話をして、取引先の相手と仲良くなった経験がありませんか?

このように自分自身に関する個人的な話や自分の内面的な話をすることを自己開示といいます。

この自己開示はお互いの親密度を増す効果があることが分かっています。
あなたも相手の生い立ちや経歴、個人的な悩みなどを聞くと、なぜか仲良くなることは経験的に理解できると思います。

新聞広告やチラシ、DMでもビジネスの話とは別に、社長やオーナーあるいは担当者個人の生い立ちや失敗談、苦労話などが書かれている場合があります。
これも本人が意図しているかどうかは不明ですが、自己開示です。

これにより読み手は相手に対して好感度が上がり、親しみを感じるようになっています。ビジネスや商売での心理学的な効果を理解している人は意図的にやっています。

そのため、あなたやスタッフもホームページや営業ツールで自分の生い立ちや失敗談、苦労話などを公開すると見込み客からみたあなたの好感度、信頼性が上がる可能性があります。

あなたも、タイミングを見計らって自分から個人的な話や内面的な話を少ししてみてください。
相手との距離がぐっと縮まることを実感できますから。

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◆集客・営業・広告・販促・マーケに役立つビジネスコラム 2012年.9月4週号

■集客・営業・広告・販促に役立つ心理マーケティング

反応の良いキャッチコピーを書くためのコツはお手本となるコピーをマネして、自社に応用することです。今回は雑誌、新聞、サイトや書籍タイトル等で見つけたお手本となるキャッチコピーを紹介させて頂きますので、あなたの会社やお店でのコピー作りの参考として下さい。

■『85歳すぎてもピンピンしている人の生活習慣』

20代の関心事は恋愛、30代の関心事は仕事、40代、50代はお金、60代以上は健康・・・と、聞いたことがあります。

ということは自社のターゲットの年齢層が高い場合には自社商品やサービスのメリットを健康とリンクさせて訴求すると注目率が高まることになります。

上記のコピーもターゲット層の関心の高い健康を切り口にしてますが、このコピーから誘導して本文では様々な商品やサービスの説明につなげることが可能です。例えば・・
「70歳を過ぎてもピンピンしている人の運動習慣」
とすれば健康器具やスポーツ施設の案内ができます。
「80歳を過ぎてもピンピンしている人の頭の体操」
なら学習教材や趣味グッズの案内ができます。
「90歳を過ぎてもピンピンしている人の家のヒミツ」
とすればリフォームや住宅設備機器の案内ができます。

自社のターゲット年代が興味を持っていることは何かをよく理解しましょう。そして、まずそれを訴求して興味を引いてから、商品やサービスの説明を行なうのがセールストークや広告コピーの鉄則です。