2015年11月1週号

■社会学

TPPの本質(百害あって一利なし)
安倍首相は2013年3月15日TPP交渉参加を決定した。その時の演説の要点は「今がラストチャンス。この機会を逃せば日本が世界のルールづくりから取り残される」「TPPがアジア太平洋の世紀の幕開けになった。後世の歴史家はそう評価するに違いない」「すべての関税を撤廃したあとでも、我が国経済全体としてはプラスが見込まれる」等を話した。しかし、アメリカの議員や通商代表部の見解が正反対のことになっていた。TPPの内容は米韓FTAがベースであり、それ以上のものを日本に求める。
日本はTPPに入りたいと言っているのだから譲歩するのは当たり前ではないか。TPPは他国の制度や経済構造、法体系をアメリカ企業に都合のいいように変える契約である。
日本政府やマスコミが伝えない米韓FTAとはどのようなものか。
不平等条約
@ISD(Investor State Dispute Settlement)条項
韓国ではpoison(毒素)条項と言われている。
アメリカの投資家(企業、個人)が進出先の韓国で不当な扱いを受け、当初期待した利益が得られなかったと判断すれば、韓国政府を訴えて、当初見込まれた利益を賠償させることができる。
訴訟を裁く裁判所は世界銀行傘下の国際投資紛争解決センターである。自国で起きた事件が法律違反であるかどうかを紛争解決センターが決める。これではその国に法律がないのと同じです。その逆の場合、韓国がアメリカで起こした紛争はアメリカの国内法で処理される。
Aラチェット条項
一度決めた約束は、後で自国に不利だと分っても見直しができない。元に戻すことができない。
適用業界は銀行、保険、電力、法務、特許、会計、電力、宅配、通信、建設、流通、教育、医療、航空、、インフラ等々多方面にわたっている。
日本の法律ではアメリカで取得した弁護士資格では弁護士活動ができない。しかし、日本がTPPに加盟するとこの法律が撤廃されることが予想される。
B非違反提訴条項
違反していないのに訴えられる。当事国(韓国)が違反していなくても、外国企業が事前に試算した利益を上げることができない時、その国の制度や法律がいけないとして当事国を提訴できる制度。
訴える側が非違反条項に当たると判断すれば、いつでも訴えることができる。
商品、原産地、サービス、政府調達分野が該当する。
Cサービス業非設立権
サービス業については、投資先に事業場等を設立しなくても営業することができる。
その国にアメリカ企業の事務所がないということは、その企業が法律違反をした場合、営業停止しようとしても停止させる事務所がないのでできない。また、その企業の所在地がないので税金を徴収することもできない。
Dスナップバック条項
アメリカだけが一方的に条項や関税を変えられる。韓国はできないがアメリカは都合のいいように変えることができる。韓国がアメリカ市場に輸出を増やしすぎるとアメリカはスナップバック条項を適用し関税を元に戻すことができる。アメリカの自動車メーカーが韓国で違反をしたり、韓国に大量に輸出して韓国の自動車メーカーに被害をもたらしても、韓国はスナップバック条項を使うことができない。
E許可・特許連携制度
あらゆるものに知的所有権が発生する。例えば、音や匂いも商標登録できる。著作権が50年から70年に延長された。ジェネリック医薬品や農薬を製造したり販売する場合、特許を取っている会社の同意なしでは、医薬品で5年間、農薬では10年間販売できない。「許可・特許連携制度」というもので、その薬品を最初に開発した企業に対する許可手続きを極めて煩雑にして、特許権者の利益を長く保護するのが目的である。
F間接収用
公共の利益よりも、私有財産が優先される。政府が行った個人資産の収用が公共の利益のためであっても、それが投資家にとって著しく経済的損失を被ったと判断されれば間接収用とみなす。
具体的に言うと、アメリカの会社が京都や奈良の土地を買い、そこに高層建築物を建ててしまって市が取り壊しを求めたらアメリカの会社は没収されたとして、間接収用違反で市を訴える。市は負ける可能性が高い。

TPPに日本が加盟したら日本は次のようになる
TPPは日本のすべての産業、日本社会全体に大きな損害をもたらす可能性があります。
@食の安全がおびやかされる
日本が輸入食品に行っている安全審査が相手国の輸出の妨げになるとして撤廃される。食品に表示させている合成保存料や着色料等の安全表示がなくなる。国産品を買いたいと思っても産地表示は輸出国にとっては邪魔となるので産地表示がなくなる可能性が高い。
モンサント社は枯葉剤を製造したメーカーで、除草剤、殺虫剤等の農薬を開発しながらそれに耐える遺伝子組換え(GM)作物の種子を販売している。同社の除草剤「ラウンドアップ」はホームセンター等で売られています。GM種子は一代限りの品種、特定の農薬や除草剤でしか育たないように作られている。種とセット販売される強力な除草剤は同社製品以外の植物を死滅させる。
一度モンサント社の作物を栽培すると、半永久的に同社の種、農薬や除草剤を使い続けることになる。GMは作物だけではなく、魚や動物でもされている。2012年末に米FDAが遺伝子組み換えサケの開発に成功した。このサケは性格が荒いため生態系に悪い影響を与えるとの事。
アメリカでは遺伝子組換え作物は人は食べずに家畜のエサにしています。
日本が輸入している大豆の80%、小麦の56%は米国産です。そして、家畜の飼料や加工食品の原材料として日本は海外から多くの遺伝子組換え作物を輸入しています。
A公的健康保険が崩壊する
日本では医療を安全に安く受けられる制度があります。TPPで外国の保険会社が医療保険を販売する時にこの国民皆保険が貿易障壁だとされる可能性があります。その結果、保険診療の割合が極めて小さくなり、そして自由診療の割合が大きくなり、治療費は高くなり、お金の無い人はまともな治療を受けられなくなります。また、外資系の病院等が進出して病院数が減ることが予想される。
薬は世界的な製薬会社が製造したものがほとんどで、アメリカの製薬会社が上位を占めています。薬は最初に発明・開発した製薬会社に特許が与えられている。アメリカの製薬会社が特許を持っている場合、知的財産権によって、製薬会社が薬価を設定できる。
ジェネリック医薬品を製造・販売する場合は、特許を取っている会社の同意なしでは、医薬品で5年間、農薬品で10年間は販売できない。その薬を最初に開発した企業に対する許可申請の手続きを困難なものにした。安価に広く使ってほしいと造られたジェネリック医薬品は普及が遅れ、薬を欲している患者が治療を受けられなくなってしまう。一部の金持ちしか病院にかかれなくなってしまいます。
次月に続く

222

◆集客・営業・広告・販促・マーケに役立つビジネスコラム 2015年.11月2週号

■集客・営業・広告・販促に役立つ心理マーケティング

『POPの書き方』

流通経済研究所の調査によると、小売店で商品をあらかじめ決めて購入する計画行動派は24%。来店してから購入商品を決める非計画行動派は76%だそうです。ということは店頭でのプロモーションはとても大切だということになります。そして、店頭プロモーションとして一番簡単に実施できて、しかもコストがあまりかからず、効果が高いもの・・・それはPOP。

そのPOPの基本構造はキャッチコピーと短い本文。キャッチコピーの書き方はこのニュースレターでも毎回紹介しているのでそちらの記事を参考にして頂きたいのですが、本文には【その商品を勧める理由】を書くと訴求力が高まります。例えば下記のような文章です。

小さなサイズのチラシやDMのコピーにも応用できるので、ぜひ、お試しください。


223

◆集客・営業・広告・販促・マーケに役立つビジネスコラム 2015年.11月3週号

■集客・営業・広告・販促に役立つ心理マーケティング

『美味しいみかんの見分け方』

地元のスーパーに「美味しいみかんの見分け方」と書かれたPOPがありました。美味しいみかんの条件は次のとおりだそうです。
@ 皮に張りとツヤがある。
A ヘタが小さめ。
B 重みがある。
C 皮がフカフカしていない。

なるほど!と感心して読んでいたらみかんがとても気になりだしました。
実はこれはシンプルだけど、効果的な広告の基本形です。そこには「商品の選び方」と「商品」が置いてあるわけです。「購買判断基準」と「商品」が置いてあるわけです。「情報」と「商品」が置いてあるわけです。これがどんな商品でも当てはまる広告の1つの基本パターンです。

商品そのものを広告でゴリゴリ売るのではなく、商品の情報を広告で見せたり読ませたりして、購買意欲を喚起して商品を買ってもらうというパターン。

「上手なクラブの選び方情報」と「ゴルフクラブ」を広告する。
「無理のないダイエット情報」と「健康食品」を広告する。
「健康のツボ情報」と「指圧」を広告する。
「音痴の直し方」と「歌謡レッスン」を広告する。
「効果的な集客方法」と「印刷サービス」を広告する。
「幸福を呼ぶ風水」と「小物」を広告する。
「簡単レシピ」と「調理器具」を広告する。
「初めての海外旅行の注意点」と「旅行」を広告する。
「子育て情報」と「ベビーグッズ」を広告する。
・・・どんな商品やサービスでもこの組み合わせはできます。

224

◆集客・営業・広告・販促・マーケに役立つビジネスコラム 2015年.11月4週号

■集客・営業・広告・販促に役立つ心理マーケティング

反応の良いキャッチコピーを書くためのコツはお手本となるコピーをマネして、自社に応用することです。今回は雑誌、新聞、サイトや書籍タイトル等で見つけたお手本となるキャッチコピーを紹介させて頂きますので、あなたの会社やお店でのコピー作りの参考として下さい。

■『○○のこと一緒に考えてみませんか?』

人は「セールスマン」は嫌いです。
でも、「味方」は好きです。
人は売りつける人よりも、自分と一緒に考えてくれる人、
一緒に悩んでくれる人に好意を持ちます。

「そろそろリフォームしませんか?」
よりも
「リフォームのこと一緒に考えてみませんか?」
の方が受け入れられやすいキャッチコピーになります。

「子育てに役立ちます。」
よりも
「子育てのことを一緒に考えてみませんか?」
の方が抵抗感無く受け入れられます。

「退職後の暮らしを指導します。」
よりも
「退職後の暮らしを一緒に考えてみませんか?」
の方が耳に心地よく聞こえます。

あなたがお客様の味方であることが伝わると、相手の本音も引き出しやすくなります。