2022 年8 月号vol .24
自分自身がきちんと勉強しないとウソを見抜けない
7月号に続きフッ素について書きます
フッ素推進側が強引な理由
これほどフッ素は問題があるにもかかわらず、なぜフッ素使用に反対する歯科医師が極めて少ないのか不思議に思うかも知れませんが、その答えは簡単です。歯科医師がフッ素に反対しても、全くメリットがなく、デメリットばかりだからです。
実は歯科医師の多くは、フッ素には大きな虫歯予防効果がないと思っています。
一旦治療が終わった患者に「また悪くなったら来てください」では、次にいつ来るかわかりません。子どもの患者の場合、「3ヶ月後にフッ素を塗りますから予約しておきましょう」なら、確実にまた来院してもらえます。歯科医院が増え、患者獲得に苦労するため、少しでも患者を増やすため、定期的なフッ素塗布は経営上非常に役立ちます。
このようにフッ素は歯科医院にはとても役立つため、フッ素の虫歯予防効果はないと思っていても「フッ素は効果がない」などというわけにはいきません。
また、多くの歯科医師会はフッ素推進なので、フッ素に反対すると歯科医師会内部で軋轢を生じ、弾圧を受けかねません。このように歯科医師がフッ素に反対しても、収入は減るし敵を作るし、悪いことばかりで、良いことは全くありません。
だからほとんどの歯科医師がフッ素問題の核心に触れるのは避けたいのです。
フッ素を推進する側の目的は何か?フッ素推進すれば製薬会社からリベートがもらえる。フッ素に反対していると何も得られません。
清水医師が開業していた時、町からフッ素塗布の担当医になってほしいと依頼があった時のできごと。フッ素塗布はできませんと断ろうとしたが、他に歯科医師がいないので、強く依頼され、条件付きで承諾しました。条件とはWHOの指針通りに運用することです。フッ素塗布の対象者は、矯正装置装着者とがんで放射線治療を受けている者だけになるが、町のフッ素塗布は3歳児なのでWHOの指針に該当する者はいないはずで、フッ素塗布は全く行わないことになると考えていた。
私が担当になって最初の実施日は十数名の3歳児が会場に来られました。保護者にフッ素の害とWHOの指針を説明し、該当しないのでフッ素塗布は必要ないと言ったのですが、それにもかかわらず、ほぼ全員がフッ素塗布を強く希望したため、フッ素塗布をすることになってしまいました。なぜ、私の説明が理解してもらえないのか、残念、かつ不思議に思いました。
フッ素は安全で良いものだと洗脳されてしまっていて、私が一度説明したくらいでは洗脳が解けないのでしょうか。自分の無力さにショックを覚えました。
さらに後日、町の保健福祉課の課長から「保護者から苦情がありました。フッ素を塗ってもらおうと思って行ったのに、変な講釈聞かされた」と言われ、さらに課長は言いました。
「清水さんの言うこと(フッ素は効果がない上、害が多く、WHOの塗布基準にも該当しない)は、多分正しいのでしょう。でも、うちは道(北海道福祉部)がやれと言うのでやるんです」町は住民の健康や安全を第一に考えているわけではないということが分かって、一層ショックでした。これが行政のやることなのです。過去の多くの薬害と同じ構造だと思いました。
フッ素の歴史は、推進側がフッ素に反対する人間への弾圧の歴史でもありました。
アメリカの各公的機関においてフッ素に反対する者は解雇され、反対する歯科医師は歯科医師会を除名になりました。1959年にジョージ・ウォルドボッド医師(フッ素やダイオキシンの毒性の世界的権威)がフッ素のアレルギーを報告すると、アメリカ歯科医師会は彼を執拗に誹謗中傷しました。フォーサイス神経毒学研究所のマレニクス博士が、安全とされる量のフッ素は安全ではなかったと発表しただけで研究所を解雇されました。
日本でも[宝塚斑状歯事件(1971年)]のように市民運動のメンバーや事実を公表した歯科医師は執拗に嫌がらせを受けました。その歯科医師は脅迫電話や、家に石を投げ込まれたり車を破壊されるなどのため、県外への移住を余儀なくされました。市側にたった地元歯科医師会は、その歯科医師を守るどころか逆に弾圧を行い、移住先の北海道においても誹謗中傷が行われました。
フッ素の入らない歯磨き粉
市販されている歯磨き粉のほとんどにフッ素が入っています。成分表をみても「モノフルオロリン酸ナトリウム」というように書いてあり、素人にはフッ素が入っているのかどうかわかりにくいです。『せっけん歯磨き』であれば、フッ素が入っている製品は今のところありません。生協の『ノンフォーム』も、せっけん歯磨き粉です。大手メーカーのはフッ素の他にも悪い成分が満載で、発泡剤としてラウリル硫酸ナトリウム、つまり食器洗剤と同じ合成洗剤が入っていて、毒性があり、味覚障害を起こすことがある。さらに防腐剤やサッカリン、ポリエチレングリコールなど、様々な化学物質がたくさん入っていて危険です。
本当に虫歯を予防するには
そもそも薬で虫歯予防しようという考えは間違っています。正く予防法を理解するためには虫歯のメカニズムを知る必要があります。簡単に説明すると、歯に付着した食べカス内で虫歯菌が繁殖し、虫歯菌が酸を出すため、酸によって歯が溶けて穴が開くのです。しかし、身体には、自動的に虫歯を予防するメカニズムがあります。そのメカニズムがよく働くようにするのが虫歯予防のコツです。
一番重要な虫歯予防のメカニズムは、唾液の作用です。唾液には、酸を中和する作用・食べカスを洗い流す作用・虫歯菌の繁殖を押さえる抗菌作用・溶けかかった歯を修復する再石灰化作用などがあります。特に重要なのは酸を中和する作用と再石灰化作用ですが、再石灰化というのは、酸によって歯の表面がごくわずかに溶けても、その後、酸が中和されると唾液中のカルシウムの成分が溶けかかった部分に沈着して修復されているのです。
穴が開いてしまった虫歯が自然治癒することはありませんが、わずかに表面が溶けかかり柔らかくなった程度の虫歯のなりかけの段階なら、再石灰化によって自然治癒しているのです。毎日何回もそれが繰り返されています。食事の後、数十分間は歯が酸に侵されて溶けかかっていますが、その後、酸が中和されると再石灰化が始まります。
だらだら食べ続けていると、酸が中和されずにどんどん歯が溶けていきます。間食の回数が多ければ、歯が溶ける時間が多く再石灰化の時間が少なくなるので、再石灰化が追いつかず、やがて穴が開くほど歯が溶けてしまい虫歯になります。
もう一つ大事な点は、睡眠中は唾液分泌が止まるので、唾液の抗虫歯作用がほとんどなくなります。寝る前に歯磨きというのはこれなのですが、しかし、歯磨きでは100%食べカスを取ることはほとんど不可能です。再石灰化作用もほとんど停止します。
寝る前の歯磨きよりも寝る前に食べないことの方が重要です。最低でも寝る前2時間は食べないようにしましょう。
フッ素が再石灰化を促進するというのは、全く逆で、有害以外のなにものでもないことを筧光夫氏が研究報告している。
キシリトール
キシリトールの虫歯予防効果は科学的根拠がなく、コクランも2015年に効果なしとしています。「妊娠中や授乳中は使用を避ける」との警告があります。
中毒百科では高尿酸血症、急性腎盂炎、細尿管のつまり、脳血管壁のつまり、肝機能低下等を起こすとあります。販売されているキシリトールは天然のキシリトールではなく、木材やトウモロコシの芯から硫酸や消石灰を使用して工業的に製造されています。
国も認めた「フッ素の効果」は根拠データがなかった里見宏
1.2019年5月8日、NHKの「ガッテン」がフッ素入り歯磨きは吐き出さずに飲み込めと放映した。
質問:歯磨き剤を使ったあとで「ゆすがない」という新しい歯磨き方法を宣伝し販売することは法的に許されているのか国の回答:歯磨き剤はゆすいで吐き出すことを前提として製造販売が承認されている
2.フッ素の疑問 フッ素推進派の歯科医や全国の歯科医師会は「歯のエナメル質に直接フッ素が化学反応を起こしてより硬いフルオロアパタイトになり虫歯が予防できる」と言い続けてきた。
質問:歯のエナメル質のハイドロキシアパタイトの水酸基がフッ素イオンと置換してフルオロアパタイトになるという科学的に確認した実験データはあるか。あるならその出典を記されたい。
回答:お尋ねのデータについてはいずれも把握していない
これまで言い続けてきた「フルオロアパタイトができる」は根拠となるデータを国は持っていないと初めて認めた。これがなぜ重要かというと、国がフッ素による虫歯予防は根拠なしでやっていたことを認めたからである。こうなると学校で行われているフッ素洗口も根拠なくやられ、危険だけが子どもに強いられている。
3.フルオロアパタイト説は科学的に追い込まれていた
明海大歯学部口腔解剖学分野の筧光夫氏が「生体アパタイト結晶形成機構とフッ素イオンの影響」という講演録で、フッ素がエナメル質に入り、酸に強いフルオロアパタイトになるか実験を行い「結果は処理時間にかかわらずメディアを通じて宣伝されているような結晶構造中におけるフッ素イオンの置換は認められずフロール化は起こっていない」という結論を報告した。フッ素が有効だという間違いの元になった論文も判明している。思いつきが確認もされず、事実であるかのようにフッ素による虫歯予防は進められてきた。
この基本となるフッ素の実験を歯科医、歯科医学会は最初にやらねばならないことだった。しかし、この思いつきを勝手な思いつきで補強することが80年もやられていたのである。エナメル質の初期虫歯(白斑)は唾液中に存在する「過飽和」のリン酸イオンとカルシウムイオンが沈着することによって再石灰化を受け元通りに「回復」することが明らかにされた。
4.非科学的な「再石灰化」への乗り換え
歯の表面で化学反応が起きてフルオロアパタイトになるという非科学的な発想に無理があると考えた歯科医が出てきた。しかし、80年以上信じ込んでいた仮説が間違いだという勇気はなかったようである。そこで、考えついたのが「その後の研究によりエナメル質の初期虫歯(白斑)は唾液中に存在する「過飽和」のリン酸イオンとカルシウムイオンが沈着することによって再石灰化を受け元通りに「回復」することが明らかにされた。」という新仮説である。これまでも歯にカルシウムが沈着すれば歯石となり、虫歯の原因となると言っていたが、今度は虫歯が治ると言いだしたのである。フッ素の「フ」の字も消えたのである。推進派の医師も混乱し、ネットには「フッ素があると再石灰化がスムーズになる」というような記述を根拠も示さず勝手に書いている。
5.「虫歯」の状態と「初期虫歯」について質問
虫歯について、国は「エナメル質に虫歯が形成されるとその実質欠損が自然に修復されることはなく、虫歯は時間の経過とともにその大きさを増す」という答弁であった。虫歯は自然修復がない確認がとれた。ここで、「初期虫歯」がどういうものか問題になる。
なぜなら、実質欠損がないと虫歯でないからである。
国は「初期虫歯」については回答せず、“初期エナメル質虫歯”は「虫歯(実質欠損)の
形成がないエナメル質病変」という答弁であった。白斑は実質欠損がないので虫歯ではない。白斑は「エナメル質病変」という。“エナメル質虫歯”は穴がないので虫歯と書くこと自体が間違いとなる。初期虫歯の定義がないのである。
繰り返しになるが、「再石灰化」について国は答弁をしなかった。定義そのものができていないと考えるのが妥当である。「再石灰化」という歯科特有な言葉は明確な定義がない。医科では再石灰化という言葉は使わない。カルシウムなどの沈着は単に「石灰化」という。
臓器で起きる石灰化は場所で「胆石」と呼ばれ、膀胱では「膀胱結石」などと呼ばれる。また動脈で石灰化が起きれば動脈硬化の原因とされる。医科と歯科で矛盾が起きている。もう一つの問題は歯科医がエナメル質の白斑部分だけで再石灰化が起きるかのように説明することである。歯の白斑だけで石灰化が起きるかのような都合の良い説明が間違いである。また、フッ素が再石灰化のとき、どのように作用するか国は回答をさけた。
石灰化にフッ素は関係ない。現に、フッ素が入らない歯磨き剤も再石灰化が起きると宣伝して販売されている。
この国の答弁書でフッ素の虫歯予防効果は根拠がなくなった。推進する歯磨き会社や推進歯科医の執拗にフッ素にしがみつく異常さは奇異に感じる。奇異というのは歯磨きのフッ素量を1,450ppmにまで増やして、歯のコーティングとかうがいをするなと誤った方向を作り出していることである。国民がフッ素は効果なく危険だと気づくまでフッ素で利益を上げようとする企業はその責任を問われると記しておく。
5.まとめ
・国もフッ素の効果を確認するデータを持っていないことを認めた。
・洗口は無効、有害(フルオロアパタイト説の崩壊)
・フッ素は子どものためでなく、歯科医のためだった。子どもを利用した責任を問う。
・間違った仮説を勝手に膨らまして根拠としてきた歯科医学会の責任を問う。
・未解明な部分を研究することを放棄してきた責任を問う。
・企業も彼らを利用してフッ素信仰を作り上げ利益を享受してきた責任を問う。
・虫歯予防の根本理論が間違いであると指摘されても確認することなく自治体はフッ素利用を続けている。子どもへのフッ素利用は社会防衛の効果もなく公衆衛生事業として成立していない。ただちに停止する必要がある。子どもへの健康被害や誤った教育効果を生む
危険がある。また、成人になった女性もフッ素入り歯磨き剤で骨粗しょう症の危険がある。特に、フッ素入り歯磨き剤と老人の骨折については緊急に疫学調査が必要である。
・若年者の骨肉腫、ガンなどの危険が高くなる。問題が指摘されているのに推進する責任は重い。時をさかのぼって予見できたにもかかわらず推進した責任を問う。
・教育で虫歯予防の効果が上がる時代である。問題は80年の間に推進派が広げたフッ素のウソを正していくのが学校教育。また、虫歯予防の情報と方法を具体的に教えるための教材開発が必要。
テフロン加工の鍋やフライパンは大丈夫か
炊飯器、鍋、フライパン等、焦げ付かず手入れも簡単で、テフロン加工のキッチン用品がない家庭はないのではないかと思われるほど普及しました。欧米では早くから多くの問題点があげられています。強火の際にでる煙による健康被害、発ガン性の問題、大気汚染物質として知られる数多くの化学物質の中でも、フッ素は最も危険であることが分かっています。
260℃以上で使用すると劣化をし有害なガスがでるとされている。200℃という報告があり、実際のところ温度は定かでない。
今日、ほとんどの人が健康的な食生活をすることの大切さを認識しています。その食事を用意する調理器具が、食材そのものと同じくらい重要だということを意識している人は多くはありません。食材が良くても、それを毒性のある炊飯器、鍋、フライパンで調理していたら、重篤な健康被害を起こします。
1940年代に開発されたテフロン加工はフッ素樹脂といわれPTFEと呼ばれる化学物質をPFOAという補助剤を使って、鍋やフライパンの表面に加工をしています。
アメリカオハイオ州とウエストバージニア州にあるテフロン製品を生産するデュポン社の工場付近では1950年代以来この補助剤PFOAで大気や川を汚染し続け、その結果、住民の血液中に高濃度のPFOAが検出されました。
2005年に米環境保護局は1981年以来デュポン社が入手していたPFOAが健康に与える被害についての証拠を報告するよう要求しました。ようやくデュポン社が提出した健康に関する証拠はPFOAが母親の胎盤を通じて胎児まで汚染すること。この工場で働いていたある女性は奇形児を出産し、住民にも精巣ガンやその他のがんを患っている人が多く、2012年には科学委員会がPFOAによる汚染で諸々のガンや高血圧を引き起こす可能性が高いと結論付けている。
メーカーの説明によれば、PFOAは製品に残らないし、製品の表面にあるPTFEは230℃以下の熱を加えた場合には無害であり、加熱していない状態であれば人体に影響はないとのこと。ところがこのPTFEは非常に分解されにくく、低レベルではあるものの、今や世界中で人体の血中に存在を認められています。自然界でも分解されずに蓄積し水に検出されており水への汚染レベルが高い場所では当然血中レベルが高いのです。
ニューヨークタイムズでは2000年以降テフロン加工製品の安全性に疑問を投げかける記事をいくつも取り上げています。メーカーが安全であると説明しているPTFEについても様々な見解が見られます。アメリカガン協会ではPTFEが人体に与える影響について定かではないとしながらも、前立腺ガン、甲状腺ガン、腎臓ガン、乳ガンなどの原因になりうるとしています。
テフロンの有害・無害は立場によって異なる主張がされていますが、少なくとも有害性を訴える研究結果がでている以上、避けておいた方が間違いはないと考えています。
物質として知られる数多くの化学物質の中でも、フッ素は最も危険であることが分かっています。
テフロン調理器具のまとめ
・テフロン使用の調理器具が一定の温度(温度が定かでない)まで加熱されると、発ガン物質を含む15の有害化学物質が発生する。
・テフロン加工の調理器具を使用して調理すると、加熱により食べ物に有害物質が溶け出しさらに揮発した有毒ガスを吸い込む可能性がある。
・テフロンを製造する過程で使われるPFOAによる環境汚染が深刻。PFOAは多様なガンや免疫低下、中性脂肪やコレステロール上昇の原因と大きく密接している。
【参考】健康を害さない調理器具
1.炊飯器:内釜がフッ素加工なし
炊飯器としては2つです
①大同電鍋オールステンレス炊飯器
②電気圧力鍋象印EL-MB30-VD内釜:ステンレス
2.フライパン:鉄製
3.鍋:ステンレス製
【参考文献】
•フッ素問題資料集
清水央雄:著
•フッ素化巨大なる矛盾
ジョージ・ウォルドボット:著村上徹:訳
•フッ素信仰はこのままでよいのか
村上徹:著訳
•国も認めた「フッ素の効果」は根拠データがなかった
里見宏:著
•生体アパタイト結晶形成機構とフッ素イオンの影響
筧光夫:著
