2022 年10 月号vol .26

自民党は国民を守らず、反社会組織の統一教会を守る
2021 年 5 月号で自民党と統一教会のズブズブの関係を書きました、そこに加筆します。

世界中で「国民の安心・安全」を守らないで、反社会組織を守っている政党が政権をとっているのは日本だけではないかと思う。
マスコミは自民党の顔色を気にしながら、御用ジャーナリスト等を番組に出演させてウソの上塗りをしている。統一教会問題だけではなく、日本のあらゆる問題は国民を無視した無能政党による暴政の結果です。自民党支持者と支持者でなくとも自民党へ投票する人たちは 自民党の本当の姿が分かっていないのではないかと感じます。

統一教会は 1954 年韓国で誕生し、1958 年に日本で布教が始まり、1964 年に東京都の宗教法人の認証を受けた。一応、宗教団体である統一教会は、反共産主義を掲げる政治組織の 国際勝共連合と一体である。
渋谷区南平台の岸 信介邸の隣に統一教会の研修所があった。このように 60 年間以上もの長期にわたり、岸 信介から安倍 晋太郎そして安倍 晋三の 3 代にわたり関係を築いてきた、当然のことながら、自民党とズブズブの関係を築いてきた。

安倍晋三暗殺事件の背景
信者への献金ノルマにより家庭崩壊した。自民党の地方議員から国会議員そして、自民党系の市長、知事にいたる政治家たちが統一教会を擁護してきた。

山上容疑者が犯行直前に送った手紙が有田 芳生氏の著書にあるので、引用します。
「私と統一教会の因縁は約 30 年前にさかのぼります。母の入信から億を超える金銭の浪費、家庭崩壊、破産……この経過とともに私の 10 代は過ぎ去りました。その間の経験は私の一生を歪ませ続けたと言って過言ではありません」
そして統一教会と文 鮮明教祖一家への恨みがつづられる。
「文一族を皆殺しにしたくとも、私にはそれが不可能な事は分かっています。分裂には一挙に叩くのが難しいという側面もあるのです。現実に可能な範囲として韓 鶴子本人、無理なら少なくとも文の血族の一人には死んでもらうつもりでしたが鶴子やその娘が死ねば 3 男と 7 男が喜ぶのかあるいは統一教会が再び結集するのか、どちらにしても私の目的には沿わないのです」
ここでいう「分裂」とは、文 鮮明教祖が 2012 年に亡くなってから、妻である韓 鶴子と 3 男、7 男をいただく組織に分裂したという意味である。容疑者は最初に韓 鶴子を狙っていたことが、この手紙からもわかる。実際に容疑者は、2019 年 10 月 5 日に愛知県で行われた集会で韓 鶴子を火炎瓶で襲撃することを計画したが、会場に入れず断念している。 容疑者が Twitter を始めるのは、2019 年 10 月 14 日からだ。いきなりこう書いている。
「俺が憎むのは統一教会だけだ。結果として安倍政権に何があっても俺の知ったことではない」ここに「安倍政権」とあることに注目しておきたい。容疑者はこの時期から統一教会の韓 鶴子ではなく、攻撃対象を「安倍政権」に向けていった。動機に結びつく書き込みもあった。「俺が 14 歳の時、家族は破綻を迎えた。統一教会の本文は、家族に家族から窃盗・横領・特殊詐欺で巻き上げたアガリを全て上納させることだ。70 歳を超えてバブル崩壊に苦しむ祖父は母に怒り狂った、いや絶望したという方が正しい。
統一教会問題をつづるブログのコメント欄に容疑者が重大な内容を書き込んだのは、2020 年 12 月 16 日。これが最後の書き込みとなる。「復讐は己でやってこそ意味がある」「喉から手が出るほど銃が欲しいのだ」韓 鶴子を狙うのを諦め、次なる標的を「安倍政権」に定め 自宅マンションで銃器を作成しはじめ、2022 年、今春には完成したようだ。
参議院選挙になれば、安倍元総理の遊説日程も明らかになる。そこで襲撃のため、奈良から岡山に行ったのが、犯行前日の 7 月 7 日だった。ところが会場警備が厳しく、銃器が発見されるために実行を諦めて奈良へと戻る。そのとき翌 8 日に安倍元総理が急遽奈良で選挙応援することを知る。犯行を覚悟した容疑者は周到に準備するため、1 時間半前から現場の下見を行っていた。
統一教会トップから「安倍政権」に狙いを変更した容疑者は、2021 年 9 月に行われた教団関連組織「UPF」の集会にあてた安倍メッセージ動画を 2022 年春に見て、元総理に照準を当てることを決意した。警察の取り調べに、こう語ったという。「動画を見て安倍元総理とつながりがあると思った。絶対に殺さなければいけないと確信した」
なぜ安倍元総理暗殺になったかといえば、家庭を破壊した統一教会に打撃を与えたかった。
「苦々しくは思っていましたが、安倍は本来の敵ではないのです。あくまでも現実世界で 最も影響のある統一教会シンパの一人にすぎません。文一族を皆殺しにしたくとも、私にはそれが不可能なことは分かっています。分裂には一挙に叩くのが難しいという側面もあるのです」
手紙はこう結んでいる。「安倍の死がもたらす政治的意味、結果、最早それを考える余裕は私にはありません」
容疑者の奈良での犯行直前の行動にためらいは全く見られない。

捜査を止めた自民党
2008 年前後に全国に点在する統一教会系の店が特定商取引法違反の容疑で摘発を受けた。
2008 年 2 月に長野県松本市の「煌健舎」(こうけんしゃ)、さらに世田谷区にある「SHINZEN」が捜索を受けた。2009 年には警視庁公安部による渋谷の印鑑販売会社「新世」の社長や役員等の信者を逮捕した。公安部は渋谷区松濤にある教団本部に家宅捜索を視野に動いていた。 公安部の動きに対し教団は、本部が家宅捜索を受ける事態になると宗教法人の解散命令へ発展しかねないと危惧した、有力な国会議員へ庇護を求めた。反社会組織を解散させなければいけないのに自民党は助けてしまう失態をした。
2008 年にもう一つの報道されない捜査、それは 2 月上旬、さいたま市にある「アイジェイヘルシーフーズ」が南米から輸入したお茶を「病気に効く」として薬事法違反で警視庁の捜査を受けた。
警視庁が捜査した目的は『統一教会関連組織から巨額資金が海外、とりわけ北朝鮮に流れていることに目をつけた』
北朝鮮への金のルートで捜査当局が注目するのは香港ルート。
香港の銀行から北朝鮮への送金ルートは二つ。平壌にある統一教会系の普通江(ポトンガン)ホテルには帳簿上 500 人の従業員がいることになっているが、実際は 4 人から 8 人ほどの日本人信者が働いている。その賃金の差額が北朝鮮に提供される。
もう一つは、南浦(ナムポ)工業団地にある平和自動車。この会社は統一教会系グループと北朝鮮の合弁会社で、ここが北朝鮮への最大の窓口で、「平和自動車 PMC リミテッド」へ送金される。

統一教会の教義
統一教会の勝共理念は現実には自分たちの勢力保持と伸長のための方便である。
統一教会は「自民党が共産党を毛嫌いしているところに目をつけて政権政党と関係を築き自分たちの地位と勢力を伸ばした。自民党、統一教会双方が相手を利用しようとの思いがあったが、統一教会の文 鮮明の方が自民党の総理経験者や要職についている議員より能力が数段上をいっていたので、自民党は文 鮮明の捨て駒となっていいように利用された。 警察が捜査をしようとしたにもかかわらず、その捜査を止めて、反社会組織を解体せずに存続させるという失態を犯した。
国民の安心・安全を守らずに反社会組織を守っている無知無能の自民党政権は暴政そのものである。

統一教会の教義は韓国中心主義で、日本は韓国に仕える国であり、いずれ世界の言語は韓国語に統一されると教えている。
文 鮮明は「我々の言うことを聞く総理大臣をつくろう。そのためには国会に入って勢力を広げよ」と、信者たちに常々語って、現実に国会議員の秘書に信者を多数送り込んでいる。 30 人ほどの信者が、信仰を隠して地方議員になっている。
統一教会の四大名節という記念日には、天皇役を演じる久保木会長(当時)が文 鮮明にひざまずく儀式がある。
「勝共推進議員」統一教会の教義を学ぶため韓国で開かれるセミナーに出席し、勝共連合系の議員であることを認め、統一教会を支持することを求める文書に署名した議員のこと。安倍 晋三にも文 鮮明は「頑張れ」と言葉をかけていた。

90 年 2 月の総選挙の結果について、教団が発行している『統一世界』90 年 4 月号より「日本の今度の選挙だけでも、私たちが推してあげたのが、108 議席当選しました。今回は私たちが援助しなければ、無所属で出てきた中曽根なんか吹けば飛んだよ。また派閥で見れば中曽根派は 62 議席にもなって、安倍派は 83 議席です。私が全部そういうふうに作ってあげたんですよ。この 2 派閥を合わせるといくつになりますか。それで安倍とか中曽根は原理の御言を聞け!と言ったら聞きはじめました」
文 鮮明は中曽根康弘であろうと安倍晋太郎であろうと日本の政治家は自分の掌中にあると思っている。

高村 正彦は統一教会の訴訟代理人をしていた。入信者は従来の生活を捨てて他の信者との共同生活を強いることが社会問題となり、訴訟まで発展した。資産家の家族が娘を教団から精神病院に避難させたのを教団に連れ戻したりしたのが、高村である。
高村と統一教会会長だった徳野英治との強いつながりから、安倍 晋三は首相官邸に徳野を招待している。また、第二次安倍政権で副総裁となっている。その後は安倍の代理として萩生田が担当している。

安倍 晋三が「美しい国」と叫んでいたが、もともとは統一教会初代会長の久保木 修己が言っていた言葉である。

メディアの及腰報道
長周新聞が的確に捉えているので引用します。
メディアは気味悪いほど安倍 晋三の神格化に勤しみ、お涙頂戴キャンペーン一色に染まっている問題の宗教団体と自民党の癒着やその構造、戦後からこの方に至る歴史的な経緯、政教分離の実態について迫るものは乏しく、むしろ亡くなった途端に生前の数々の疑惑は帳消しとなり、まるで国家の英雄であったかのように持ち上げっぷりである。
「日本国の父・安倍 晋三の逝去」みたいな世界観が滲み出ていて、極めて宗教的であるし気色悪さすら感じる。
淡々と事実報道に徹すればいいのに、同調圧力を伴ったプロパガンダを仕掛けている。異論は許さぬと言わんばかりに染め上げていく。ファッショ的だ。小学生が「安倍元首相は天に昇られるのだと思います」とインタビューに答えているのを見て、「天に昇る」ってまさに統一教会の教えじゃないのか?ひょっとして信者に動員かかってるんじゃないの? と 鳥肌がたったほどだ。
何年か前に選挙の街頭演説で「安倍帰れ!」コールをくらって、「あんな人たちに負けるわけにはいかない!」と叫んだ後の街頭演説を東京で取材していた際、アンチに対抗して脇 を固めるように応援部隊として動員されたのは明らかに宗教団体だった。安保法制を巡っても統一教会の学生組織が安倍支持でデモを仕掛け、安倍親衛隊として動いた。

葬儀をするなら「ホテル・ニューオオタニで会費は 5000 円。サントリーが酒を無料提供し統一教会葬として実施したらよいのではないか」
どうして統一教会との密接な関係があったが故に狙われた一人の政治家に対して、統一協会の信者でもない者までが「一億総喪中」をしなければならないのか。安倍派とか清和会が 統一教会や日本会議と一緒に身内でやればよい。
国葬といっても、どうせ電通とかパソナが請け負うんだろうと思うとゲンナリする。

「全国霊感商法対策弁護士連絡会」声明一部抜粋
家庭を崩壊させる統一教会の活動について、行政も、あるいは政権を担う当の政治家もこの 30 年間以上、何も手をうってきませんでした。

安倍元首相が統一教会やそのダミー組織の一つである UPF(天宙平和連合)などのイベントにメッセージを発信することを繰り返し、特に 2021 年 9 月 12 日に行われました『神統一韓国のための THINK TANK 2022 希望前進大会』でビデオメッセージを主催者に送り、その中で、文 鮮明 教祖の後継の教祖である韓 鶴子氏に対して「敬意を評します」と述べたこと。

これは統一教会のために人生や家庭を崩壊された人々にとっては大変な衝撃を与えるものでした。当会としても厳重な抗議をしてきたところでございます。
献金勧誘行為や信者獲得手法について繰り返し違法である旨の判決が下されている統一 教会やそのダミー組織の活動について政治家が支持するような行動は厳に慎んでいただきたいと、改めて切実にお願いしたいと思います。

統一教会の霊感商法の手口による金銭収奪行為や正体を隠してビデオセンターに誘い込んで信者にしていく行為が、信者となった者やその家族の人生を狂わし、あるいは狂わしかねないものであることについて、今回をきっかけに少しでも皆さんに理解していただくようにお願いしたいと思います。

弁護団が「反社会組織の統一教会への支援をしないでほしい」という要望書を全国会議員に配布し、安倍晋三首相へも「公開抗議文」を送ったが受取り拒否された。

参考文献
統一教会とは何か
自民党の統一教会汚染
長周新聞